料理でお馴染みの水溶き片栗粉。水溶き片栗粉は、混ぜている間はとろとろ、放っておくとあっという間に沈澱します。
これを物理で扱うには、スプーンの裏の渦流とか必要だから、流体をやっていない私には無理!と諦めていましたが、ふっと、シミュレーションの箱の重力方向を変えてやる事を思い付きました。等速運動の沈降に、微小なふらつきなら、想像できます。
シミュレーションは大変なので、手動で観察しました。
ジャムのガラス瓶に、片栗粉と水を入れます。空気は邪魔なので、うまいこと水で満たします。これを適当に振って、片栗粉を溶きます。
振っただけで分散するようです。うまく行きました。
あとは、10秒に一回とかひっくり返します。液は白いままで、沈澱しません。素晴らしい!
次は、10分ほど放置します。想像と違って、下から1/3ほどはいつまでも薄く白濁しています。片栗粉って、粒子の大きさがバラバラなのかな?
沈澱以外の水を捨てて、入れ換えました。再度実験です。よく振って放置。
・・・やはり下から1/3ほどは薄く白濁しています。
よく観察したら、白濁領域は瓶の形が斜めになっている部分でした!うっすらと粉が降り積もった部分のようです。沈澱の最後で、沈み切らない何かがあるのかと思ったよ(^^;
完全に沈みきった所で、しばらくおいてからまた反転。固まっちゃったかな?
見ていると、片栗粉の表面から、じわじわと分散を始めます。崩れるのは表面からで、他は順番待ちのようです。
白濁した層は、最初は徐々に厚くなっていきますが、途中で一部が下に流れます。液体の重さが違うのでしょう。底についた片栗粉が全部剥がれた頃には、対流で全体が真っ白になります。
対流は予想外でしたが、モデルは良さそうです。重力方向を変えるだけで、水溶き片栗粉が説明できそうだと言うことが分かりました。
写真1枚目:振った直後
2枚目:5分後
3枚目:約15分後
黒背景で撮影すればよかった!
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