連続音の話の続きです。
母音の音色を整えたら、次は子音が気になります。気になるところだけ調整します。
ピッチで発音を強調する
子音の部分のピッチを下げると、強く発音した風に聞こえます。
1、2は子音部分から母音の最初にかけて半音から1音下げています。もっと下げると、低い声の人が歌っている風になります。
子音の部分のピッチを上げると、明るくはしゃいだような発音に聞こえます。
3、4は子音部分から母音の最初にかけて半音あげています。音源によっては違う発音に聞こえることもあります。
(実際自分で発音すると、挑発しているような口調になるのでほどほどに。)
好きな子音と差し替える
重音テト弱連続音は、音源自体にエコーがかかっています。エコーが気になる場合は、他の音源から子音を取ってきて、弱音源の母音につなぎます。つなぎ方は「新しい母音を使う」時と一緒です。
「a た弱」を「a た」+「a あ弱」に差し替えます。
→「a た」前方を子音の長さにする(1)
→「a た」と「a あ弱」のつなぎ目を音の始まりに寄せる(2)
子音を伸ばす
ゆっくりもったり歌っている感じを出すのに、一部子音を伸ばしました。(子音を伸ばすとはしゃいだ感じになります。)
→Ctrl+E
→子音速度(β)を50~80くらいに設定。
伸ばすと変な音になるものもあるので、聞いてみておかしかったら元に戻します。
子音だけの音を入れて子音を伸ばす
音の前に子音の要素を配置します。やすたんげ氏の動画を参考にしました。
「ぬ」「も」の間に短く英語音源の「m」を入れると、「も」が「んも」に聞こえます。弱音源と英語音源ではうまくつながらないものもあります。
子音の発音と記号の対応はデルタ式英語音源の使い方を参考にしました。
ため用の子音を作る
重音テト英語音源を参考に、伸ばしたい子音の部分を新たに音源にしました。(無声音の子音は英語音源の「V s」「3 f」などのほうがきれいです。)
「u も弱」を「u m弱」と「m も弱」に分けます。UTAUのプラグインからSetParamを使用しました。
→ツール→プラグイン→SetParam →数字の表を選択
→Ctrl+i を2回押す(2回コピーされる)
→コピーした分の音の名前を「u m弱」と「m も弱」にする →位置の調整「u m弱」
[先]…前の母音の最後に
[オ]…[先]と同じ位置
[左]…「u も弱」と同じ位置
[右]…次の母音の直前(母音に近よりすぎない)
[子]…子音が安定する所([右]とは少し間隔を取る)
→位置の調整「m も弱」
[先][右][子]…動かさない
[オ]…[先]と同じ位置
[左]…前の母音が無くなるところ
→上書き保存して終了
→UTAUを閉じて開きなおす →UTAUで「u m弱」と「m も弱」を作る
→音を確認、おかしいようならSetParamで再調整
「a ふ弱」から「a f弱」も作ってみましたが、変な音になりました。英語音源の「3 f」を見ると子音部分を長く発音しているので、作れる音と作れない音があるようです。
参考、使用:
歌声合成ソフト:UTAU
声音源: 重音テト
音編集:SetParam
UTAUプラグイン:プレフィックス・サフィックス編集プラグイン、拡張エンベロープエディタ
エンジンdoppeltler:UTAU ユーザー互助会@ ウィキ - UTAU用エンジン
UTAUの使い方:CV-VC音源によるグルーヴの追求(前回の補足)- やすたんげ@調声師、
チラシの裏 ~UTAU調声メモ~、
口語訳UTAU講座Vol.3~単独音の原音設定~|八歌(やうた)、デルタ式英語音源の使い方
画像編集:FireAlpaca