魔女の小さな冒険

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答え合わせ ラマチャンドランの鏡箱 松田氏紹介 (理学療法士)

 松田 浩昭氏のブログ「理学療法について学ぶ人のために 理学療法士の勉強ノート」より
幻肢患者・片麻痺患者用訓練器具 ミラーボックスの作り方
http://www.mat-works.com/mirror-box.html
を読みました。今回は内容の紹介はせず、いきなり考察から入ります。
 尚、この日記で紹介している写真は、こちらのサイトからの引用です。

 このページではラマチャンドランの鏡箱が紹介されています。写真のような鏡箱を用意します。左手が上から見えないように左半分だけ蓋をすると、より使いやすいと思います。鏡の両側に両手を入れて、右手の鏡像の位置に実際の左手を合わせます。そして、鏡の側からのぞき込みます。次に、左右の手を同時に左右対称に動かします。すると、だんだん右手の鏡像が自分の左手に見えてきます。
 錯覚に慣れてきたころに、鏡面を両手でそうっと触ってみると、左手が鏡面を触るタイミングが鏡像とわずかにずれてびっくりします。意識の左手が本物の左手とずれていたからです。

 この方法を取った時に、小亀説風に、「自分の鏡像は左右反転しない、右手の鏡像を左手に錯覚しない。」見え方もあるでしょう。錯覚が起こらない人は、幻肢痛の『視覚的フィードバック』治療ができないことになります。

 鏡箱の場合、鏡像の右手の位置にあるのは本物の左手です。前回、『視点反転』には様々な回転の空想があるだろうと考察しましたが、鏡箱の場合、空想の回転は必要ないので、見え方の個人差は少ないと思われます。また、視覚的な情報だけでなく、左手も動かしているという筋肉の感覚もあります。

 カニの考察のときも思いましたが、動かしている感覚と動いて見えるものが一致すると、自分の体と認識しやすいです。鏡像の自己像が特別と思えるのは、見慣れているからではなくて予想通りの動きだからだと思います。

 

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 ラマチャンドランの鏡箱の見え方を『多重プロセス理論』で解釈します。

『視点反転』
 ・右手の鏡像の位置に左手を差し込んでいる

『表象反転』
 ・右手の鏡像は見慣れた左手の形

『光学反転』
 ・反転方向は鏡面に垂直

☆『左右軸の従属性』
 自分の目線と鏡像の目線は完全に一致、考える必要がありません。

結果
 どの見え方でも結果は一致するので、見え方の個人差は少ないと思われます。
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 その他の感想です。
 私はラマチャンドランの鏡箱の代わりに、三面鏡を使いました。見えていない方の手の感覚が、実際の手の位置とずれていると感じた瞬間、非常に驚きました。幽体離脱とはこんな感じなのかと思いました。
 幽霊がはっきり視える人は、わたしの感覚の手が実際の手からはみ出しているのを視ることができるのでしょうか。それとも、霊感では人の感覚は視えないものでしょうか。気になりますが、身近に霊感のある人がいないので、確かめられません。霊感のある人、教えてください!
 とりあえず幽体離脱ができれば、幽体離脱と似ているのかどうか分かるのですが、幽体離脱は練習が必要なようです。気長に頑張ります。

参考: (参照日2020年07月09日)
松田 浩昭(2012) ブログ「理学療法について学ぶ人のために 理学療法士の勉強ノート」 / 幻肢患者・片麻痺患者用訓練器具 ミラーボックスの作り方
http://www.mat-works.com/mirror-box.html
カニの考察が出てきた回
早咲の日記 2020/07/02/1976181652