ブログ「中学受験プロ講師ブログ」より
鏡の中には誰もいない 〜左右反転の謎〜
https://www.chugakujuken.com/koushi_blog/ooki/20180710.html
を読みました。
「鏡に映った像は、上下は逆にならないが、左右が逆になる」
鏡に向かって「右手を」上げると、鏡の中の自分が「左手を」上げています。左右が逆になります。宇宙空間では重力系から解放されるので、上下も左右もありません。この不思議感を、時計を使って説明します。
時計を鏡に向けるときには、垂直方向の中心線を軸に「左右に」180度回転させるとします。
1.時計を鏡の方に向けて映すと、鏡像は左右が反転します。
2.透明板に描いた時計を自分のほうに向けて鏡に映すと、左右は反転しません。
3.透明板に描いた時計を鏡のほうに向けて映すと、手持ちの板も鏡像も左右反転します。
手持ちの板と鏡像を比較すると、3.は左右反転していません。
つまり自分の鏡像は、「自分の右手が、同じ右側に映っている」です。鏡の向こうに人はいません。
命題に対する結論は、「上下も左右も逆にはならない」です。
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大木氏の解説に出てくる見え方を、『多重プロセス理論』で解釈します。
『視点反転』
・鏡に向かって「右手を」上げると、鏡の中の自分が「左手を」上げる
『表象反転』
・時計を鏡の方に向けて映す
・救急車の車両の前面に書いてある文字
『光学反転』
・自分の右手が、同じ右側に映っている
・透明板に描いた時計
結果
物理的には光学反転しかしていない。導入では視点反転と表象反転の心理を紹介している。
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その他の感想です。
時計を透明な絵に置き換えた時点で、時計の前後が同じものになりました。非対称軸を一つ抜いたことで、「右手が左手の形に映っている」という視点を外したように思えます。
透明な時計を反転させる操作は、先に紹介した「とね日記」管理人氏と同種の説明でしょう。
無重力だと上下左右をどう感じるのか、気になります。
参考: (参照日2020年06月23日)
大木快(2018)「中学受験プロ講師ブログ」/ 鏡の中には誰もいない 〜左右反転の謎〜
https://www.chugakujuken.com/koushi_blog/ooki/20180710.html
==== 2020-06-30 12:26
『左右軸の従属性』は陽には出てきませんが、右手を上げたとき鏡の中の自分が左手を上げる判断理由も書いてありません。