魔女の小さな冒険

魔女のちいさな探検

ゆっくりゆっくり進みます。

雪の結晶の羽幹(うかん)の部分

 雪の結晶の風車(かざぐるま)を考えていて思い付いたのですが。

 結晶の枝の先を鳥の羽毛に例えると、
中央の太い部分が羽幹(うかん)で平べったい部分が羽弁(うべん)になります。http://www.torinobyouki.com/blog/2013/01/post-38-136565.html
鳥の羽はここに載っていました。そのうちまた何かの本を借りてきて、雪のパーツの正式名を覚えます(^^;

 私はこの羽軸が雪の結晶の特徴だと思っています。樹状結晶の特徴は、私は小林亮先生のフェーズフィールドのシミュレーションで覚えました。もっと簡単なやつだった気がしますが、
https://www.researchgate.net/profile/Ryo_Kobayashi2/publication/223148205_Modeling_and_numerical_simulations_of_dendritic_crystal_growth/links/56b2040f08ae56d7b06c998b.pdf
パーッと飛ばして、p.417とかp.419を見てください(^^;
 このシミュレーションを3次元にして強力な異方性を入れて、と想像しても、羽幹は細い筋にしかならないのです。写真を見ると、雪の結晶の羽幹は細いものも太いものもあって、太いものは横枝の羽幹より太いし、太さ方向にぼこぼこしているし、フォーカスしていないようにも見えます。軸上に泡が入っているように見えるものまであります。

 雪の結晶の羽幹はどうして変に太いのか。結晶の羽がまっすぐゆっくりと落ちてくる図を見たら、羽幹の部分だけ空気がゆっくりと流れていて、結晶が成長しやすいのかも、と思いつきました。結晶に冷気の風が当たっていなかったら、やはり小林亮先生のシミュレーションから想像できる通り、羽幹は細い筋かもしれません。ここに、水蒸気の風が当たって、羽幹の部分だけ太く成長し続けていたら、ごつい羽幹ができるかもしれません。
 空気の流れなしで羽幹のごつい人工雪が作れるのか、羽幹がいかにも途中から太くなっているような天然雪はあるのか、もう一回ちゃんと探してみようと思います。

 さらに、結晶の中央の板の部分も追加で成長していそうですが、ここは厚くなるばかりで、顕微鏡写真には写らないでしょう。

==== 2018-02-02 11:22
羽幹のような部分の呼び方は『稜線模様』です。