魔女の小さな冒険

魔女のちいさな探検

ゆっくりゆっくり進みます。

雪の結晶が風車に成長?

 雪の結晶が風車(かざぐるま)として成長するには。

 雪の結晶の周りの流線を想像してみました。流体力学は習っていないので、違ってたら教えてね(^^;
 まず、雪の結晶が平らな面を上に向けて、静かにまっすぐゆっくりと落ちてくるとします。結晶の手前の羽一枚の周りの空気の流れを、羽と一緒に落ちる座標系で考えます。手前から見て流線は真下から板に垂直にぶつかって、左右対称に分かれて羽の周りををぐるりと回り、真上に垂直に上って行きます。
 次に、雪の結晶が平らな面を上に向けたまま、風車のようにくるくる回って落ちてくるとします。回る向きは上から見て右回り、手前の羽が手前から見て左に動いているとします。羽周りの空気は羽から見ると、斜め左下から上って来て、羽の下部中央よりやや左にぶつかり、左右に分かれて羽周りをぐるりと回り、羽の上部中央よりやや右から右上方に上って行きます。長いね(^^;
 回転している時の流線を見ると、羽の下側の左右で流れる速さが違います。流線が突き刺さっている辺りは流れが遅く、離れた場所では速いです。速い部分は水蒸気圧が若干下がるので、結晶の成長が遅れます。このまま成長すれば、左側がすこーし下がって、ねじれた羽の出来上がりです。この雪の結晶をそのまま落とせば、手前の羽は左に回り、上から見ると右回りに回ります。
 つまり、回りながら成長した雪の結晶は、風車の形にねじれ変形して回り続ける、かもしれません(^-^) 少なくとも、よほどの温度・湿度のムラがなければ、回って対称性が良くなる事はないです。

 中谷宇吉郎先生の人工雪の羽の長さが揃っていないのは、下から蒸気を焚いているからで、蒸気が線香の煙みたいにゆらゆらしちゃっているからだと思います。大規模な断熱膨張で冷却している上空では、雪の結晶を取り巻く数ミリの範囲での湿度のムラは充分小さいと思うのですよ。だから、上空の雪は回っていても回っていなくても、そこそこ羽の長さの揃った雪の結晶ができると思います。

 ではどうして回ることにこだわるのか。かわいいからです(^-^)