魔女の小さな冒険

魔女のちいさな探検

ゆっくりゆっくり進みます。

ゆらゆらプラ板ミニ

 落としてみたシリーズ第38回、小さなプラ板の沈降実験です。前回、第32回で測定した揺れるプラ板の沈み幅をプロットしてみたところ、プラ板とラメの間に2点だけ中間領域らしい点が出ました。実際の雪の樹枝状結晶と同じレイノルズ数の部分です。この辺りでもう少し点が打てないか、試してみます。
 もう、工作精度としては回転対称の良い6角板は無理なのですが、それらしいものを作ります。
 まず、ペットボトルで実験します。気温は25℃、水温もそのくらい、動粘性係数は間を取って0.09m^2/sとしました。新たな材料として、春巻きのふた(紫)を導入しました。紫は薄いらしくて、雪のパンチ型で抜けました。この形の枝先を切って、小さい樹枝状六花にしました。青、ピンクも作りたかったのですが、ピンクは硬いらしく、パンチでは抜けませんでした。

 形状:樹枝状六花紫(15mm、10mm、6mm)、樹枝状六花青(15mm)、6角板青(12mm、6mm)、6角板ピンク(12mm、6mm) ()内は直径
材質:プラ(材質は不明)
 流体は墨汁と銀の絵の具が混ざっています。

 実験です。
 プラ板をボトルに入れて、棒でつついて沈めました。

 15mm樹枝状六花紫は、2枚とも上向きにまっすぐ沈みました。速度V=0.87cm/sで、レイノルズ数Rn=150でした。

 10mm樹枝状六花紫は、2枚とも上向きにまっすぐ沈みました。V=0.96cm/s、Rn=130。
 6mm樹枝状六花紫は、1枚は上向きにまっすぐ沈みました。V=0.98cm/s、Rn=65。もう1枚は途中からゆらゆら沈みました。V=0.58cm/s、Rn=39、1回の往復でΔz=1.36cm沈みました。
 15mm樹枝状六花青は、1枚は上向きにまっすぐ沈みました。V=1.0cm/s、Rn=170。もう1枚は、気泡がついて、縦になって沈みました。

 12mm6角板青は、3枚共、上向きにゆらゆらしながら沈みました。ゆらゆら回数は8回、平均でV=1.5cm/s、Rn=200、1回の往復でΔz=3.8cm沈みました。

 6mm6角板青は、3枚共、上向きにゆらゆら沈みました。ゆらゆら回数は平均で13回、V=3.8cm/s、Rn=250、Δz=2.3cm。


 12mm6角板ピンクは、2枚とも、上向きでゆらゆら沈みました。ゆらゆら回数は9回、平均でV=3.7cm/s、Rn=500、Δz=3.3cm。
 6mm6角板ピンクは、3枚とも、上向きでゆらゆら沈みました。ゆらゆら回数は平均で13回、V=3.8cm/s、Rn=250、Δz=2.3cm。

 この値を前回のΔz/Lの図に合わせてみたところ、ずいぶん大きくなっています。違いは入れ物か水温か。
 もし水温で挙動が変わるとしたら、空気が溶け込むなどして、動粘性係数の値がずいぶん違う可能性があります。
 次回は、水槽で再測定です。