魔女の小さな冒険

魔女のちいさな探検

ゆっくりゆっくり進みます。

30℃の乾燥空気を冷やす

 日陰35℃の超絶暑い日が続いています(^^; 季節柄、いろんなところで水は涼しくなる、という話を立て続けに聞きました。
 気化熱って、そんなにすごいのでしょうか。流行のミストって、1,2℃しか下がらないイメージだし、汲み置きの風呂水も、気温と大差ないと思うのです。気化熱にどれだけ威力があるのか、計算してみました。

 空気1㎥あたりの飽和水蒸気量a、空気の重さmとして、
 T[℃]  a[g/㎥]   m[Kg/㎥]
 30    30.3     1.17
 20    17.2     1.21
 10     9.39    1.25
  0     4.85    1.29

 水の気化熱
  ⊿H=2.25×10³[J/g]
 空気の比熱
  c_v(空気)=1.0×10³[J/Kg K]
 水の比熱
  c_v(水)=4.2×10³[J/Kg K]

 蒸発による空気の温度変化⊿T
  ⊿T=⊿H a/(c_v m)

 30℃で、水30gが蒸発すると、1㎥の乾燥空気はどのくらい冷えるか計算してみます。
  ⊿T=2.25×10³ × 30.3 / (1.0×10³ × 1.17)
   = 58.5[K]

 60℃近く冷えて氷点下30℃弱になります。30gって、大さじ2杯です。蒸発熱すご過ぎ!思っていたのと違います。合ってるのかな。
 とりあえず、0℃の空気は30gも水を含むことはできないので、そんなに冷えないですが、蒸発熱を使った冷却は強力だということがわかりました。
 子供の頃、実家にあった冷房に、毎日タンクに水を入れていたのですが、あれは蒸発熱を使っていたのかもしれませんね(^-^)

参考:
飽和水蒸気量 http://www.s-yamaga.jp/nanimono/taikitoumi/kukichunosuijoki.htm
水の気化熱、比熱 http://www.con-pro.net/readings/water/doc0009.html
空気の密度、比熱 http://www.hakko.co.jp/qa/qakit/html/h01040.htm