魔女の小さな冒険

魔女のちいさな探検

ゆっくりゆっくり進みます。

英語音源

 英語音源は連続音と比べると声が強く気持ち良いです。好きな音の覚書です。

 

よ「jO」

 「jA」「jU」「jO」は日本語のに似ていません。

 の場合、「I」と「A」をつなぎます。「ゆ」と「よ」の子音は「I」ではなくて「ü」なので、重音テトの場合は「よ」と「O」をつないだ方がそれらしい音になります。

 

 「I」と「O」のつなぎ方です。(図は「ど」「およ」の「よ」を分解する所。)やり方はと一緒ですが、子音の位置が異なります。

「jO」前音の最後を二つに切る(Ctrl+Shift+マウス操作)
→切った音を「I」にし、「jO」の音より高ければ同じ音程まで下げる
→「jO」を「O」にし、プロパティのSTPを100くらいにする(プロパティはCtrl+E)
→[p1p4]で接続する
→ツール→プラグイン拡張エンベロープエディタ
 →「I」と「O」の境界幅を50mSec.くらいにする。
 ([p1p4]ボタンを押したとき警告マーク[!]が出ていた場合には、[ばらす]ボタンも押しておく。)
→「I」の音量を「O」の半分くらいにする。

 画像ではTempoが110、「I」の長さは80で、音符の長さとしては90mSec.です。画像中のの部分の長さがおよそ110mSec.です。境界幅は聞いてみて調整します。

さ「sa」、し「Si」

 「sa」「Si」は日本語のより口がとんがった感じがします。

 は「sa」と「a a」をつなぎます。後ろにつなぐ母音は音程が高い場合、「a あ↑」のほうが口が良く開きます。

 は「Si」と「i i」をつなぎます。

 どちらも、二つの母音の間に音の区切りが出てしまうので、音の始まりを150程度先行させてから作業します。手順はと同じです。

 

 「Si」と「i i」のつなぎ方です。先にSTPを150以上に設定します。

「Si」を二つに切る(Ctrl+Shift+マウス操作)
→切った音の後半を「i i」にする
 →プロパティのSTPを150くらいにする(プロパティはCtrl+E)
 →モジュレーションを0にする
→[p1p4]で接続する
→ツール→プラグイン拡張エンベロープエディタ
 →「Si」と「i i」の境界幅を50mSec.くらいにする
 ([p1p4]ボタンを押したとき警告マーク[!]が出ていた場合には、[ばらす]ボタンも押しておく。)
→「I」の音量を「O」の半分くらいにする

 画像中のの部分の長さがおよそ50mSec.です。境界幅は聞いてみて調整します。画像の先行発声の長さは拡張エンベロープエディタで調整された値です。

 

鼻濁音「ガ」

 「gaI」の最初に「n」を混ぜると鼻濁音の「ガ」っぽくなります。この例では「gaI」の先行発声(子音)部分に「O n」を置いて、の中間音、「O n」の後部を伸ばしての口が開ききるのに時間がかかる風にしています。

 重音テトは鼻濁音があまりはっきりしないので、日本語音源でもこの手法は使えます。

「gaI」前音の最後を二つに切る(Ctrl+Shift+マウスで終点を縮める操作)
→切った音を「n」にする(連続音「O n」にした)
→[p1p4]で接続する
→ツール→プラグイン拡張エンベロープエディタ
 →「n」の後方を100mSec.くらい伸ばす

 画像ではTempoが110、「O n」の長さは40で、音符の長さとしては45mSec.です。画像中のの部分の長さがおよそ150mSec.です。この長さは聞いてみて調整します。

 

日本語の子音に母音を接続

 英語音源の「wa」、「la」は強すぎます。「jO」はちょっと違うし、きょは「k」「jO」で接続するのは困難です。こういう音が気になるときは、日本語の子音に英語の母音を接続します。詳細は過去記事「音色の操作 -- 新しい母音を使う」へ。
 ざっくり書くとこんな感じです。

「wa」音を二つに切る(Ctrl+Shift+マウスで終点を縮める操作)
→前半を「わ」、後半を「aI」にする
→子音にする部分を32分音符から64分音符程度に縮める(Ctrl+マウスで境界を操作)
→[p1p4]で接続する

 

参考、使用:

 背景イラスト:みんちりえ(描き足しました)

 歌声合成ソフト:UTAU
 採譜支援ソフト: 拡張エンベロープエディタ

 声音源: 重音テト
 音編集:Studio One 4Reaper

 画像編集:FireAlpacaKrita

DAWの効果

 シャンゼリーゼ通りを英語音源でカバーしました。StudioOneで響きを調整しました。

 ボーカルの声に Cannel Strip 、全体の響きに Mixverb を使いました。

 著作料を払えないので、音声は配信しません(^^; 

 

声質を変える

 Channel Strip で2kHzの音量を上げました。

右下のミックスを押す
→右上の方エフェクト
▽Cannel Strip
 ▽Misc
  ◔Telephonic
 これをボーカルのインサートの上にドロップ
→グラフを操作 (2KHzを強調、Compressを0にする)

 Cannel Strip のサンプルを使うと、電話音源は 2kHz の音が数倍になっていて、声が明るくなります。また、UTAU 音源足立レイの配布動画を見ると、Vocaloid 愛歌ユキの声は 2kHz あたりの音が強いと解説されていました。

 Compressは0に設定します。大きくすると音がこもります。

響きを入れる

 響きは Mixverb で入れました。

 あまり目立たせたくないので、Dampを少し大きく、Mixを小さくしました。

右下のミックスを押す
→右上の方エフェクト
 ▽Mixverb
  ◔Ambience Natural
これをメインのポストへドロップ
つまみを操作

 

ジャズ

 ジャズは3連8分音符の4拍子。ピアノ楽譜だとタンッタなのが、ジャズだとタンタです。タンッタにすると硬い感じ、タンタだとくだけた感じになります。

 

参考、使用:

 歌唱指導:あじさいさん、やすたんげ様

 参考イラスト:Nazuki 氏(見ながら描きました)

 歌声合成ソフト:UTAU
 採譜支援ソフト: WaveTone

 声音源: 重音テト波音リツ
 音編集:Studio One 4Reaper

 画像編集:FireAlpaca

【足立レイ】中の人のいない合成音声作った【UTAU音源配布】 - YouTube

ハモりとコード


 遊佐未森さんのゴンドラの唄を聞いていたので、BGMはハーブとか良いなあと思い(撃沈しました)その楽器っぽさはその演奏者のセンスがないと出せないということがわかりました。

 ハモりは、小学校で習った唱歌くらいしか出てきません。子供の頃にいろんな音楽を体験しておくことって意味があったのですね。

 

 

コードを拾ってくる

 ゴンドラの唄は「ドレミソラド」でできています。ぱっと見コードはC(ドミソ)とAm(ラドミ)くらい。素人にはここで限界なので他所様の力を借ります。

ゴンドラの唄 / ピアノコード - U-フレット

↑ここのピアノコードとか。

Ackie Sound ダウンロード

↑ここの『採譜支援ソフト WaveTone』に手持ちのCD音源を突っ込んでみるとか。手持ちのCDを突っ込む場合には、著作権とか調べます。打ち込み完成品を発表するとき著作料払うとか、発表できないこともあります。

 どちらも他所様のコードなので自分のセンスと合わないこともあります。そこは後でなおします。

コードを打ち込む

 

 StudioOne4 のハープを使いました。コードはひとつだけ打ち込んで、名前を付けます。

上半分の画面で部分を右クリックする
→左上のタイトル文字をダブルクリックする
→名前を付ける
→枠外をクリック
→コードの左右を「分割ツール」で切り落とすかドラッグしてつめる

 これをコピーして同じコードの位置に並べます。

ハモりを作る

 ハモりはコードを見てざっくり付けます。まず StudioOne4 のピアノでつけて、演奏してみて、良さそうだったら UTAU に打ち込みます。

 いい感じにハモれているかどうかは、Reaperで確認します。導入方法はこちら。

無料DAW「Reaper」の導入方法 | ゆるゆるロック

Reaper0.999 を起動するときはヘッドフォンマイクを先に接続しておきます。Reaper はUTAUのWAV出力を直接演奏するので、UTAUの音を調整したいとき便利です。

 ハモりは歌いやすさ重視にしました。一緒に歌ってみて歌いにくいところを直します。借りてきたコードとは変わります。

前奏、間奏をつける

 前奏はここのコードをなぞりました。他は気分で、適当に付けます。適当でも何度か聞くと、それっぽい気がしてきます。演奏の長さは気になるので、2小節単位になるようにしました。

コードを付けなおす

 ハモりは下パートにしたので、ハモりに合わせてコードを直しました。さらに、ベースも入れました。

 

 

参考、使用:

Reaperはまいこ様に紹介していただきました。0.999よりも最新バージョンが良いそうです。感謝。

 歌声合成ソフト:UTAU
 採譜支援ソフト: WaveTone

 声音源: 重音テト波音リツ
 音編集:Studio One 4Reaper

 画像編集:FireAlpaca

子音の操作

 

 連続音の話の続きです。

 母音の音色を整えたら、次は子音が気になります。気になるところだけ調整します。

ピッチで発音を強調する

 子音の部分のピッチを下げると、強く発音した風に聞こえます。

 

 12は子音部分から母音の最初にかけて半音から1音下げています。もっと下げると、低い声の人が歌っている風になります。

 

 子音の部分のピッチを上げると、明るくはしゃいだような発音に聞こえます。

 34は子音部分から母音の最初にかけて半音あげています。音源によっては違う発音に聞こえることもあります。

(実際自分で発音すると、挑発しているような口調になるのでほどほどに。)

好きな子音と差し替える

 重音テト弱連続音は、音源自体にエコーがかかっています。エコーが気になる場合は、他の音源から子音を取ってきて、弱音源の母音につなぎます。つなぎ方は「新しい母音を使う」時と一緒です。

 「a た弱」を「a た」+「a あ弱」に差し替えます。

「a た弱」を前の方で二つに切り、「a た」と「a あ弱」にする
→「a た」前方を子音の長さにする(1)
→「a た」と「a あ弱」のつなぎ目を音の始まりに寄せる(2)

 

子音を伸ばす

 ゆっくりもったり歌っている感じを出すのに、一部子音を伸ばしました。(子音を伸ばすとはしゃいだ感じになります。)

UTAUで音を選ぶ
→Ctrl+E
→子音速度(β)を50~80くらいに設定。

 

 伸ばすと変な音になるものもあるので、聞いてみておかしかったら元に戻します。

子音だけの音を入れて子音を伸ばす

 音の前に子音の要素を配置します。やすたんげ氏の動画を参考にしました。

「ぬ」「も」の間に短く英語音源の「m」を入れると、「も」が「も」に聞こえます。弱音源と英語音源ではうまくつながらないものもあります。

 子音の発音と記号の対応はデルタ式英語音源の使い方を参考にしました。

ため用の子音を作る

 重音テト英語音源を参考に、伸ばしたい子音の部分を新たに音源にしました。(無声音の子音は英語音源の「V s」「3 f」などのほうがきれいです。

 「u も弱」を「u m弱」と「m も弱」に分けます。UTAUのプラグインからSetParamを使用しました。

UTAU上で「u も弱」を選択
 →ツール→プラグイン→SetParam

→数字の表を選択
 →Ctrl+i を2回押す(2回コピーされる)
 →コピーした分の音の名前を「u m弱」と「m も弱」にする

→位置の調整「u m弱」
   []…前の母音の最後に
   []…[]と同じ位置
   []…「u も弱」と同じ位置
   []…次の母音の直前(母音に近よりすぎない)
   []…子音が安定する所([]とは少し間隔を取る)
 →位置の調整「m も弱」
   [][][]…動かさない
   []…[]と同じ位置
   []…前の母音が無くなるところ
 →上書き保存して終了
→UTAUを閉じて開きなおす

→UTAUで「u m弱」と「m も弱」を作る
→音を確認、おかしいようならSetParamで再調整

 

「a ふ弱」から「a f弱」も作ってみましたが、変な音になりました。英語音源の「3 f」を見ると子音部分を長く発音しているので、作れる音と作れない音があるようです。

 

参考、使用:

 歌声合成ソフト:UTAU 

 声音源: 重音テト
 音編集:SetParam
 UTAUプラグインプレフィックス・サフィックス編集プラグイン拡張エンベロープエディタ

 エンジンdoppeltler:UTAU ユーザー互助会@ ウィキ - UTAU用エンジン

 UTAUの使い方:CV-VC音源によるグルーヴの追求(前回の補足)- やすたんげ@調声師
  チラシの裏 ~UTAU調声メモ~
  口語訳UTAU講座Vol.3~単独音の原音設定~|八歌(やうた)デルタ式英語音源の使い方

 

 画像編集:FireAlpaca

音色の操作

 連続音の話の続きです。

 重音テトの母音は「あ」が暗いとか、「い」がとんがっているとか個性が強いです。ポップスなら良いですが、唱歌では明るい「あ」とか柔らかい「い」とか欲しいです。

「い」の発音を柔らかくする

 合唱曲だと、「い」を発音するときちょっと口を開けて「え」寄りにします。そんな感じで、UTAU上で「い」と「え」を混ぜて音を作ります。

「い」を前の方で二つに切り、後半を「え」にする
→「e え」の音量を20くらいにする
→「i の」のつなぎを[p2p3]にする
→「息」「い」「e え」「i の」を選択
→Ctrl+E で、モジュレーションを0にする
→ツール→プラグイン拡張エンベロープエディタ  →「い」の後方を次の「i の」まで伸ばす
 →「e え」の前方は「い」まで、後方は「i の」の子音が始まるところまで伸ばす
 →「い」と「i の」がつながるようにクロス部分を作る

これで発音が微妙なら、「e え」の音量を変えます。

「あ」の音を明るくする

 発声が全体的に明るくなります。この方法だと、子音も鋭くなります。てきぱき歌うときに最適です。→DAWの効果

Studio One 4の編集画面の右上の方
→エフェクト
▽PreSounds
 ▽Channel Strip
  ▽Vocals
   ◔Female Vocal1
これを歌声の上にドロップ
→高音領域(青丸)を少し上の方に動かす
新しく母音を作る

 呼吸音を作った時と同様に、良い感じの母音を含んだファイルを指定します。この例では『重音テト弱連続音』フォルダの『_いちょちゃちぇちょ.wav』から新しい「- い035弱」を作ります。

『oto.ini』をメモ帳などで開く
→適当な行をコピーし、ファイル名と音名を変更する

_いちょちゃちぇちょ.wav=- い035弱,50.336,119.929,3390.299,43.532,43.532

→『oto.ini』を保存して閉じる
SetParamで『oto.ini』を開く
→「- い035弱」の音の範囲を指定する(後ろの数字が設定される)

 

 ゴンドラの唄で採用した母音はこちら。
『重音テト弱連続音\oto.ini』

_ちょちゃちぇちょ.wav=- い035弱,50.336,119.929,3390.299,43.532,43.532
_えうぇうぉうぇうぃ.wav=i い018弱,2759.338,415.998,271.613,282.998,283.0
_いのひほ.wav=i い012弱,2723.16,363.999,266.857,298.0,294.939
_んんぎうぉ.wav=ガ弱,700.618,176.38,2604.972,49.38,24.487
_あおぁてゅおぁうぃ.wav=- あ006弱,6.016,148.255,-548.832,66.254,62.944
_あケカコ.wav=a あ009弱,2711.423,314.002,354.681,166.002,160.971
_いしゃしゅしぇしゃ.wav=a あ035弱,2810.559,255.383,-826.579,132.382,128.274
『重音テトささやき連続音\oto.ini』
_あケカコ.wav=a あ009囁,3442.935,314.0,-795.45,166.001,160.969

 同じ音名がなければ重音テトの『oto.ini』にコピー&ペーストして使えます。

新しい母音を使う

 「あ弱」「か弱」の母音を変えます。

「あ弱」はそのまま「- あ006弱」に変える(1)
「か弱」はドラッグで切る(2)
→後ろを「a あ009弱」に変える(3)
→[p1p4]でつなぐ(4)(接続が変形してエラーが出ることがありますが次に直します)
→拡張エンベロープエディタで「か弱」「a あ009弱」とその前後を開く
 →「か弱」の調整部分()(5)を「か弱」の先行発声あたりに固めておく
 →「a あ009弱」のオーバーラップ開始(+)(6)を「か弱」の先頭付近に合わせる
 →「a あ009弱」のオーバーラップ終了(+)(7)をなるべく前方に動かす

これで母音が少し変わります。鼻濁音「ガ」のように、母音の最初を残しておかないと「が」に聞こえたりするものもあるので、(6)(7)の位置は聞いてみて直します。

新しい母音を探す

 音源の中から母音を探すのは結構手間です。やり方だけメモしときます。

先頭音「- い」の探し方

『oto.ini』のバックアップを作っておく
setParamで『oto.ini』を開く
 →ツール→パラメータ一覧の並び替え→wavファイル順に並び替える
 →保存して閉じる
 →『oto.ini』をemacsで開いて2画面にする(メモ帳でも良い)
 →『_い』で始まるファイル名の行をコピーし、一番上に貼る
 →『_い』で始まる違うファイル名の行を全部同様にコピペする
 →コピーした行の音名を全部変更する
 →保存して閉じる
setParamで『oto.ini』を開く
 →新しい音名の音の範囲を最初の音に設定する
 →保存して閉じる

UTAUを新規作成
 →Lylic(歌詞を入力する所)に[いいいいいいいいいい]と書いて[歌詞で挿入](ピンクのボタン)
 →挿入した音符を選択する
 →[ツール]→[プラグイン]→[プレフィックス/サフィックス選択プラグイン]で新しい音をひとつづつ入れる
 →聞き比べて好きじゃない音を消す
 →音程を変えて好きじゃない音を消す

 残った音が良い音です。明るい音、きれいな音、硬い音、暗い音などいろいろ残るので、メモを作っておくと良いです。

連続音「i い」の探し方

 先頭音と同じ手順です。最後が「い」行で終わるファイル名をコピーし名前を付け、setParamで音の選択範囲を最後の音に合わせます。

 聞き比べ用の『oto.ini』は『oto(い).ini』などにコピーして、『oto.ini』自体にはいらない音を残しておかないほうが、あとの打ち込みが楽です。

 

参考、使用:

 歌声合成ソフト:UTAU 

 声音源: 重音テト
 音編集:Studio One 4VocalShifter LESetParam
 UTAUプラグインプレフィックス・サフィックス編集プラグイン拡張エンベロープエディタ

 エンジンdoppeltler:UTAU ユーザー互助会@ ウィキ - UTAU用エンジン

 UTAUの使い方:チラシの裏 ~UTAU調声メモ~
  口語訳UTAU講座Vol.3~単独音の原音設定~|八歌(やうた)

 

 画像編集:FireAlpaca

UTAUの連続音


 ゴンドラの唄は連続音と呼吸音に挑戦しました。

ゴンドラの唄 - ニコニコ動画

 連続音の基本のつなぎ方は先輩サイトの通りです。違うのは、私の好きなテンポだと、ゆっくり過ぎて母音が目立つところ。また同じところでつまづくのは目に見えているので、メモしておきます。

 

音源のつなぎ目指定を調整

 連続音は母音の真ん中でつないでいます。母音の音色がそれぞれ違う重音テトは、使う音だけつなぎ目を変えておきます。(波音リツ通常音は音色のずれが少ないのでそのままでO.K.)

UTAUに連続音の歌詞を並べて Ctrl+a (すべて選択)
→ツール→プラグイン→SetParam
 →[]を前の母音の最後に
 →[]を[]の0.05Sec.くらい前に
 →[]を母音のきれいな範囲の最後に
→一度保存してUTAUを再起動

→ツール→プラグイン→拡張すっぴんプラグイン
 →Envelope、PreUtterancs、STP、VoiceOverlap をクリア

これで、[p1p4] などでつなげば、子音の始まりがわかりやすくなります。

 ([]の位置の決め方。0.05Sec.だと繋ぐとき前の子音にかぶりにくい。前の母音の最後の部分の波形が乱れているときは、[]はそれより前にしておく。音色の操作(後出)に使う場合、0.10Sec.以上が使いやすい。)

音を繋ぐ

 打ち込んでそのままだと、音のつなぎ目で音が大きくなります。

繋ぐ後ろの音を選択してピンクにする
→[p1p4]を選択する

特にこだわりがなければ、全部選択してプラグインを使います。

 

 

→ツール→プラグイン→おま☆かせ2020
 →☑エンベロープをリセットする 1
  リセット後:連続音だけクロスフェード
 →☑モジュレーションを0にする 2(音が二重に聞こえるとき修正できます)
 →[OK]
繋ぎ音が二重に聞こえるとき

 モジュレーションを0にします。

選択してピンクにする
→Ctrl+E
モジュレーションを0にする

 音源にエコーがかかっている場合、モジュレーションを0にしても音は二重に聞こえます。あとで、「好きな子音に差し替える」操作をします。

繋ぎ音の途中で母音が変わりすぎるとき

 つなぎ目を変更して、次の音の母音が出ないようにします。

長音をザラザラさせない

 波音リツの音は長音にするとざらざらします。伸ばすところは長音専用の音源「o おL」などを使います。

男声にすると音がこもるとき

 ジェンダーgを上げて男声っぽくするとき、音がこもることがあります。表情音源がある場合は、原音を聞き比べて、一番低い音を使います。波音リツの場合「あ↓」「あ弱」など。

選択してピンクにする
→ツール→プラグインプレフィックス/サフィックス選択プラグイン
TODO:原音設定を1オクターブ上げる

 

参考、使用:

 歌声合成ソフト:UTAU 

 声音源: 重音テト波音リツ
 音編集:Studio One 4VocalShifter LESetParam

 エンジンdoppeltler:UTAU ユーザー互助会@ ウィキ - UTAU用エンジン

 UTAUプラグインおま☆かせ2020プレフィックス/サフィックス選択プラグイン

 UTAUの使い方:チラシの裏 ~UTAU調声メモ~
  口語訳UTAU講座Vol.3~単独音の原音設定~|八歌(やうた)

 

 画像編集:FireAlpaca

UTAUの呼吸音

 ゴンドラの唄完成!

 

ゴンドラの唄 - ニコニコ動画

 ゴンドラの唄は連続音と呼吸音に挑戦しました。

 重音テトの呼吸音は「息3」、波音リツは「連続音おまけ\吸う1」を使いました。

 

呼吸音をそのまま鳴らす

息音をクリックしてピンクにする
→Ctrl+E
→[Others...]
→四角いポップアップに
$direct=True
と書き足す。

 この方法だと音の大きさが決まっています。波音リツはこちらを採用しました。

呼吸音を音程付きで鳴らす

プロジェクトの設定で、ツール2(resample)をdoppeltler64.exeにしておく。
→息音をクリックしてピンクにする
→Ctrl+E
☑No Folmant Filter
→Flags[i240] (240は右上の「長さ」と同じ数字にする)<

音量の調整が効きます。ただし、音源によっては音がザラザラになることがあります。

呼吸音を音楽編集ソフトでつける

 呼吸音なしでUTAUを作って、BGMと一緒に息の音を入れます。BGMがある部分とない部分では呼吸音の聞こえる大きさが違うので、大きさを調整します。

音源から呼吸音の部分を指定

 『重音テト語尾息吸\あ.wav』フォルダの編集します。

『oto.ini』をメモ帳などで開く
 →適当な行をコピー&ペーストし、ファイル名と音名を変更する
あ.wav=吸Ra,2744.0,487.0,138.0,30.0,32.0
 →保存して閉じる
SetParam(※)で『oto.ini』を開く
 →「吸Ra」の音の範囲を指定する(後ろの数字が設定される)
 →閉じて保存する

→UTAUで「吸Ra」の音を置いて、クリックしてピンクにする
 →ツール→原音の設定→[周波数の編集]
  →左の枠内の数字を息部分だけ全部選択(右図の対応部分だけ赤くなる)
  →下の小さなボタンの左から3番目をダブルクリック(全部---になる)
  →キーを280くらいに設定
  →[書き込む]

 これはそのままでも音程付きでも使えます。

(※)SetParam は UTAU のプラグインですが、oto.ini ファイルを右クリックして直接開くこともできます。

 

音源から呼吸音を切り出して新しい音源にする

 VocalShifter LEで重音テトの息音を切り出して、好きな音量にします。

『重音テト語尾息吸\あ.wav』をVocalShifter LEにドロップ
 →さらにその後ろにCtrl+C、Ctrl+Vでもう一つ「あ」を入れる(音量調整用)
 →先に入れた「あ」をダブルクリック
 →編集画面左側の[time]をクリック
 →語尾呼吸音の部分をドラッグして囲む
 →右クリックでトリミング
 →元の画面で呼吸音を先頭に寄せる
 →トラックを分けて音量を調節
 →この音を『_吸1.wav』として保存する。

 次に『_吸1.wav』を保存したフォルダの『oto.ini』を編集します。

『oto.ini』をメモ帳などで開く
 →適当な行をコピー&ペーストし、ファイル名と音名を変更する
_吸1.wav=吸1,0.0,363.681,4596.136,0.0,0.0
 →保存して閉じる
SetParamで『oto.ini』を開く
 →「吸1」の音の範囲を指定する(後ろの数字が設定される)
 →閉じて保存する

 改造音源「吸1」の完成です。この改造音源は、$direct=Trueでそのまま鳴らします。なお、音源使用の規約で重音テトの改造音源は配布できません。欲しい人は自分用に作りましょう。

 

参考、使用:

 歌声合成ソフト:UTAU 

 息音の作り方:歌と楽譜と小東と - 息(ブレス)音源の録音方法
 原音の鳴らし方:UTAU ユーザー互助会@ ウィキ - 音のプロパティ

 声音源: 重音テト波音リツ
 音編集:Studio One 4VocalShifter LESetParam

 エンジンdoppeltler:UTAU ユーザー互助会@ ウィキ - UTAU用エンジン

 UTAUの使い方:チラシの裏 ~UTAU調声メモ~
  口語訳UTAU講座Vol.3~単独音の原音設定~|八歌(やうた)

 

 画像編集:FireAlpaca