英語音源は連続音と比べると声が強く気持ち良いです。好きな音の覚書です。
よ「jO」
「jA」「jU」「jO」は日本語のや・ゆ・よに似ていません。
やの場合、「I」と「A」をつなぎます。「ゆ」と「よ」の子音は「I」ではなくて「ü」なので、重音テトの場合は「よ」と「O」をつないだ方がそれらしい音になります。
「I」と「O」のつなぎ方です。(図は「ど」「およ」の「よ」を分解する所。)やり方はガと一緒ですが、子音の位置が異なります。
→切った音を「I」にし、「jO」の音より高ければ同じ音程まで下げる
→「jO」を「O」にし、プロパティのSTPを100くらいにする(プロパティはCtrl+E)
→[p1p4]で接続する
→ツール→プラグイン→拡張エンベロープエディタ
→「I」と「O」の境界幅を50mSec.くらいにする。
([p1p4]ボタンを押したとき警告マーク[!]が出ていた場合には、[ばらす]ボタンも押しておく。)
→「I」の音量を「O」の半分くらいにする。
画像ではTempoが110、「I」の長さは80で、音符の長さとしては90mSec.です。画像中の↔の部分の長さがおよそ110mSec.です。境界幅は聞いてみて調整します。
さ「sa」、し「Si」
「sa」「Si」は日本語のさ・しより口がとんがった感じがします。
さは「sa」と「a a」をつなぎます。後ろにつなぐ母音は音程が高い場合、「a あ↑」のほうが口が良く開きます。
しは「Si」と「i i」をつなぎます。
どちらも、二つの母音の間に音の区切りが出てしまうので、音の始まりを150程度先行させてから作業します。手順はよと同じです。
「Si」と「i i」のつなぎ方です。先にSTPを150以上に設定します。
→切った音の後半を「i i」にする
→プロパティのSTPを150くらいにする(プロパティはCtrl+E)
→モジュレーションを0にする
→[p1p4]で接続する
→ツール→プラグイン→拡張エンベロープエディタ
→「Si」と「i i」の境界幅を50mSec.くらいにする
([p1p4]ボタンを押したとき警告マーク[!]が出ていた場合には、[ばらす]ボタンも押しておく。)
→「I」の音量を「O」の半分くらいにする
画像中の↔の部分の長さがおよそ50mSec.です。境界幅は聞いてみて調整します。画像の先行発声の長さ②は拡張エンベロープエディタで調整された値です。
鼻濁音「ガ」
「gaI」の最初に「n」を混ぜると鼻濁音の「ガ」っぽくなります。この例では「gaI」の先行発声(子音)部分に「O n」を置いて、んとグの中間音、「O n」の後部を伸ばしてあの口が開ききるのに時間がかかる風にしています。
重音テトは鼻濁音があまりはっきりしないので、日本語音源でもこの手法は使えます。
→切った音を「n」にする(連続音「O n」にした)
→[p1p4]で接続する
→ツール→プラグイン→拡張エンベロープエディタ
→「n」の後方を100mSec.くらい伸ばす
画像ではTempoが110、「O n」の長さは40で、音符の長さとしては45mSec.です。画像中の↔の部分の長さがおよそ150mSec.です。この長さは聞いてみて調整します。
日本語の子音に母音を接続
英語音源のわ「wa」、ら「la」は強すぎます。よ「jO」はちょっと違うし、きょは「k」「jO」で接続するのは困難です。こういう音が気になるときは、日本語の子音に英語の母音を接続します。詳細は過去記事「音色の操作 -- 新しい母音を使う」へ。
ざっくり書くとこんな感じです。
→前半を「わ」、後半を「aI」にする
→子音にする部分を32分音符から64分音符程度に縮める(Ctrl+マウスで境界を操作)
→[p1p4]で接続する
参考、使用:
背景イラスト:みんちりえ(描き足しました)
歌声合成ソフト:UTAU
採譜支援ソフト: 拡張エンベロープエディタ
声音源: 重音テト
音編集:Studio One 4、Reaper
画像編集:FireAlpaca、Krita